"頭のいい女が確実に幸せになるためには、頭の悪い女のふりをするしかないの"…が効いている圧巻の週末回。このセリフが凄いというより、この回がこのセリフを軸に組み上がっているのが凄い。
今回のラスト5分、圧巻!
- 前回の続き"あなたが優秀なことぐらい分かってます!"からスタート
- 世代で少しずつ進んでいるようで後退している気もする
- "だから、私はお母さんみたいな生き方じゃなくて…"
- そして母は寅子の考えを無視する
- 桂場、お団子食べてる
- あまりに非現実的だ
- 振袖買いに行く待ち合わせ場所「竹もとっていう甘いもんやさん」での出来事
- "六法全書下さい"
- 寅子母の頭の良さ
- 桂場も悪い人ではなさそう
- 確実に幸せになるには
- 桂場のセリフ、寅子母の言ってることをトレースしてるな
- あ、今回、寅子父出てこなかった!
前回の続き"あなたが優秀なことぐらい分かってます!"からスタート
だから、女学校に行かせた
やはり母も優秀だったか。
頭のいい女が確実に幸せになるためには、頭の悪い女のふりをするしかないの
とまで言っている。
そして母も自分の母から逃れるために行動した…それが寅子の父との結婚だったか。
世代で少しずつ進んでいるようで後退している気もする
あれ?母の言ってることおかしい。
自分は自分の母から逃げるために寅子の父と結婚したというのに、寅子には自分が選んだ相手と結婚しろというのはなぁ。押し付けという意味では自分の母と同じ。
"だから、私はお母さんみたいな生き方じゃなくて…"
これに対して、
お母さんみたいになりたくないっていうこと?あなた、私のことそんなふうに見てたの?
と言って退場。
ああ、これはダメだ。確かに母は頭良いなぁ。しかし、寅子が言いたいのは、その理屈じゃないのよ。
そして母は寅子の考えを無視する
これは…寅子どうすれば正解なのか。ここまで父が登場しない。
桂場、お団子食べてる
あんこが乗っていて美味しそう。
まあご都合主義的ストーリーのために出てきてるんだけど。でも可愛い。
あまりに非現実的だ
時期尚早だ。今じゃない。
母親一人説得できないようじゃ話にならない。この先戦うのは、女だけじゃない。優秀な男と肩を並べて戦わなければならなくなるんだよ。
これに対して自分の母は頭が良いというロジックで返す。
振袖買いに行く待ち合わせ場所「竹もとっていう甘いもんやさん」での出来事
いや、寅子母と寅子の待ち合わせ場所というのは理解できる、でも何で桂場がいるのよ。
それならそうやって無責任に娘の口を塞ごうとしないでちょうだい!
あらら。寅子、逆転勝ちじゃん。逆転勝ちなのか?
いずれにせよ、ここでの母との待ち合わせが寅子の運命を変えた。ついでに桂場の将来も。
"六法全書下さい"
いや、あのね、なぜ六法全書の存在を知ってるのよ、寅子のお母さん。高等小学校までで主婦になっているのに、なぜ知っている?
頭のいい女が確実に幸せになるためには、頭の悪い女のふりをするしかないの
本当にこれだよ。
しかしいざとなれば寅子母は、呉服屋の前を素通りし、法学専門書店に直行する。六法全書のことを知っているだけでも、寅子母が頭の悪いふりをしていても学びたいという欲求は妨げられないということが伝わる。
寅子母の頭の良さ
私は私の人生に悔いはない。でも新しいこの昭和の時代に、自分の娘にはスンッとしてほしくないって、そう思っちゃったのよ!
これ、普通考えたら桂場の発言で思ったとなりそうだが、寅子母は違う。
そこに来て、あんな若造にあんなこと言われたら、こうならざるをえないでしょ!?
寅子の母、寅子に冷たくしていたけど、自分なりに寅子の人生を考えていたのね。
ただ、幸せになるにはお見合いした方が良いという考えはあるのか。しかし地獄を見る覚悟はあるかと寅子に最終確認。頭の良い人の振る舞いだなぁと思う。
桂場も悪い人ではなさそう
相手の話をちゃんと聞いた上で語ることにしており、一方的に話すことはしていない。ただ、寅子と寅子母のロジックにはついていけないことがあるというだけ。悪い人ではなさそうではなく、これは良い人だな。
確実に幸せになるには
"頭のいい女が幸せになるためには、頭の悪い女のふりをするしかないの"ではなく、"頭のいい女が確実に幸せになるためには、頭の悪い女のふりをするしかないの"なのがホント良い。
"確実に幸せになるため"だから博打は打たないのよ。
桂場のセリフ、寅子母の言ってることをトレースしてるな
寅子母:あなたが優秀なことぐらい分かってます!
桂場:君は頭がいいんだろう。
同じこと言ってる。
寅子母:夢破れて親の世話になって行き遅れて嫁のもらい手がなくなって、それがどんなに惨めか想像したことある?
桂場:君のように甘やかされて育ったお嬢さんは、土俵に上がるまでもなく血を見るまでもなく、傷つき泣いて逃げ出すのがオチだろう。
法曹の道に進もうとしたら寅子が客観的にどんな未来を迎えることになるだろうと想像している点で同じ。
寅子母:今、行こうとしている道であなたが心から笑えるとは、お母さんは到底思えないの
桂場:今君が先陣を切って血を流したとしても何の報いもないだろう
法曹の道に進もうとしても寅子には何も得るものがないどころか失うものが大きいだろうと言っている点で同じ。
寅子母にとって、桂場の言動は自分のこれまでの考えを写す鏡。だから寅子母は桂場に腹が立ったのたろうな。寅子母が親の考えを押し付けられたくなくて親の望まない結婚を選んだのに、自分は寅子に自分の考えを押し付けようとしていることに気づかせてくれたのが桂場。
だからこそ桂場の言動が許せない気持ちになり、甘いもの屋さんで声を荒げて桂場を糾弾したと。凄いクライマックスだった。
あ、今回、寅子父出てこなかった!
まあそういう扱いなのよな。
今週、最初はたくさん出ていたのに段々登場しなくなって、金曜日は全く登場しない寅子父。
母は逆に前半は不在にしたりしてたのに、金曜日は超キーパーソン。
なんという脚本なのよ!