Golden Time

時はお金で買えませんが、時間はお金で買えちゃいます。

【虎に翼】(10)盾や傘だけでなく暖かい毛布も例に出す寅子のセンスの良さ


前回明かされなかった裁判の結果…主文で原告への着物等の引き渡しが言い渡される。判決、そっちかぁ。権利の濫用を使ってきたか。

裁判長は寅子ら多数の女学生の傍聴人を意識したのかなぁ

このような判例が、現実にその時代に存在したのかなぁ。ドラマオリジナルだとしたら…ちょっとやり過ぎな気がするけど。

覗き見しただけで何も言わない桂場と、寅子にありがとねと言う笹山

この2人が今後ガンガン寅子に絡むと思うと期待しかない。笹山は裁判傍聴により裁判の知識はあるが、それ以外は当時の標準的一般人の感覚を持つという立場の特殊な設定の人。この人は、寅子が直面する問題の相談役もしくは愚痴聞き役になる感じがする。

"きっと彼女にしてきたことを、また他の女に繰り返す"

と山田よねはに穂高先生に噛み付く。これに大庭は、

ああ言う男にはきっと天罰が下るわよ

と返す。山田よねと大庭のこの違い。こういうセリフの違いから各人の考えが出てきて良い。

被告と原告が裁判所内で一対一で会っている

なんでそんなことがあるの?弁護士どうした。あと、裁判所の守衛みたいな人も何故飛んできて注意しないのよ。寅子が初めて東京地裁に来た時は、おしゃべりさえも咎めていたのに。

"殴らせればよかったのに"

そうすれば暴行罪の現行犯で逮捕できたとか言う山田よねの感覚は、現代のドラマではよく見る感じの展開。しかし『虎に翼』ではそれをやらない。良いわぁ。

法律は武器ではなく盾や傘、暖かい毛布

この考えは良いなぁ。まあ盾は武器に入るかもだけど。

"合わないお相手と無理にご一緒しなくても"

と言う櫻川涼子に対しても、

はて、それは違うでしょ

と寅子は反論。もう無敵じゃないのこの人。

私たちは明律大学女子部の学生でしょ?女のくせに、一個の人格者として認められていない女のくせに、法律を学んでいる地獄の道を行く同志よ。考えが違おうが、共に学び共に戦うの

そして口調を変えて、

だから私、もっとよねさんのこと知りたい

これに山田よねが、

嫌いなやつのことを知る時間なんて無駄だろ

と返すと、寅子も返す。

えっ?私、よねさんのこと割と好きよ?

ここ早口で言うの良かった。

とってもすてき!

と語調を強めて言うの素晴らしい。

あほか

と言って逃げる山田よねも良い。

来週から寅子による山田よねへのウザウザ攻撃が始まるのかな。

櫻川涼子を否定した感じになったこんなやり取りをした後も、クラスメイトと微笑んでいられる寅子のキャラ。言うべきことは言いつつも相手に配慮することで比較的早期に信頼を獲得できるキャラ…羨ましい。

一連の騒動を見ていた桂場

桂場、今週はワンポイントの顔見せ芸ばかりで、やっとセリフを得たと思ったら、相手は穂高先生かぁ。寅子とからんでよぉ。

私はただ学生たちを引率しただけ

いや、穂高先生、これは裁判官への圧力になるんじゃないの?合法なのだろうけれど。ただ、色々状況的に裁判の世界で禍根を残しそう。あと、被告の弁護士はどんな人なのだろうとも思った。争っている内容を見てもお金にならないと思うから。まさか得た着物を換金して弁護士費用にするとかのスーパー展開はないだろうから…当時の裁判の仕掛けが分からないからなんとも言えない。

同級生にある影の部分

何故彼女らは明律大学女子部で法学を学ぶのかについて遠回しかつ小出しに描いてくるの良い。しかし朝ドラでしかも金曜日にこの小出しは有効なのかな。一気見なら分かるけれど…逆に朝ドラだから効果的とも言えるのかも。

ラストのナレーションの衝撃度

寅子はまだわかっていませんでした。自分がいかに恵まれた場所で生まれ育ったのか

これで今週を締めてくるのどういうこと?美しすぎる。BGMも仁義なき戦いと西部劇を足したみたいなのがかかってるし。

2週目も素晴らしい着地、かつ次週への期待も上げて終わったけど、このトーンで半年続けるのかな。なら凄いことになる。