Golden Time

時はお金で買えませんが、時間はお金で買えちゃいます。

【カムカムエヴリバディ】第19週 1992-1993


週の頭は、恋に愛に登場人物の色々な話が出て来る。ひなたと五十嵐、桃太郎と小夜子、破天荒将軍と美咲すみれ、榊原と美咲すみれ、小夜子と吉之丞、一恵と榊原もかな?月曜日は、『愛は勝つ』も流れていたのに、週が進むにつれ、ひなたも桃太郎も榊原までも恋に敗れ、桃太郎に至っては、窃盗するまでになっている。何という展開の週だったのか。

episode 088 (3月7日)

大部屋のままでは結婚できない

その理由は、侍でいたいから。これは悲しいセリフ。小学生時代の桃太郎が言っていた「武士は食わねど高楊枝」が、そのまま現実になっている。五十嵐にとっては、侍とは、ちゃんと生活できる侍であって、浪人ではダメということか。いや、そうではなく、大部屋俳優から脱却し、ひとかどの時代劇俳優になっていないとということの方が大きいのかもしれない。前者は現実的な考えだが、後者だと夢追い人なのかもしれない。いずれにせよ、同じアーティスト系ではあるが、ジョーとは違う。ジョーは、トランペット奏者時代は、生活も困っていないようであったし、関西一のトランペッターという名誉も得た。しかし、その後、吹けなくなってからは、生活力が一切なくなる。この対比怖い。バブルがちょうど弾けたこのタイミングで、五十嵐はどうするのだろう。

ただし、

今はまだ結婚できない

と言っているので、結婚したいという気持ちはあるということ。それはそれで切ない。五十嵐はジョーとは逆の生き方、つまり志を捨てて、働く気持ちになる気がする。しかし、働こうにも、バブルが弾けており、時代が厳しくなっているかもしれない。結局、日向が仕事を頑張ることになるのかなぁ。

お金がなくても仕事がなくても

お金がなくても仕事がなくても。私を幸せにする。そやからついてきてほしいて。

五十嵐が風鈴を贈った際の、時代劇風のセリフを、現代語で深刻な顔をして復唱している。そしてその後、

ハハッ、私、平気やで。

お金なんかなくても、仕事なんかなくても、文ちゃんといられたら、それだけで

と少し茶化した感じで言う。ひなたは、ジョーの娘だからかこんな考えを持てるのだろう。ひなたと五十嵐の2人の考え方の違い。しかし、ひなたも言葉やニュアンスを選んで真剣に自分の気持ちを訴えている…いるのだが、「お金なんかなくても、仕事なんかなくても」を2回も言うのは、五十嵐にはこたえるだろう。

結婚して二人で暮らすということは、気持ちの問題が大きいので、説き伏せて納得させるということに意味がないから難しい。今の五十嵐を仕事面そのままで結婚に納得させるのは、無理なのではないだろうか。ここが、ジョーとは違うところ。

ジョーと五十嵐

五十嵐は、ジョーとは違う。やはり上昇志向がある。侍でいたいという言葉にそれが表れていると思うのだが…これを虚無蔵に突かれることになる。

榊原さん…からの、虚無蔵

失恋で気落ち。そこに何故か落武者の五十嵐。さらに虚無蔵…虚無蔵、まだ大部屋俳優なのか。その虚無蔵と五十嵐の対話。五十嵐の上昇志向に関する愚痴に対し、それについては自分は腐らなかったとは言うが、お前もそうしろとまでは言わない。唯一、五十嵐に命じているのは、ひなたを泣かせるなということだけ。これが虚無蔵の美学なのか。

牛肉安くなってたというるいのセリフ

日米農産物交渉により、米国産牛肉の関税がこの年を含む3年間で、引き下げられたからというのが大きいのかな。ついに大月家の食卓に牛肉が登るのか。

赤西くん

一度就職して家業を継ぐことになったか。就職したのは、家電メーカーなのかな。そこで知識と技術を身につけて家業に戻ったと。ただ、家業は町の家電屋さん。これはこれで、量販店に圧されることになるし、その量販店も今はネットショッピングに圧されている時代。時は流れる。

『愛は勝つ』(1990年)

五十嵐が待つはずの映画村の休憩室にひなたが遅れて来たが、そこには五十嵐はいない。その時に流れているのがこの曲。ひなたと五十嵐の未来を暗示しているのかな?わざわざその年ではなく少し前の曲を選んできたのだから、意味があると思ってしまう。

待つのはいつも侍

付き合う前は、仕事終わったら顔を出すよと言いながら、ひなたが遅れて道場に行くと、五十嵐はもういない。付き合って結婚話が出る頃は、ひなたの家に夕食を食べに行く約束をして、ひなたが遅れて休憩室に行くと、五十嵐はもういない。待たせるのはいつもひなたで、待つのはいつも五十嵐。

武藤蘭丸の活躍

年末大型時代劇の主役というスポーツ新聞記事を見たら、それは落ち込む。特に、自分が虚無蔵の弟子でなければ…とか思ったりしてしまうだろう。監督が言っていたように、本来なら書類選考で落ちていたはずということは棚に上げて。『カムカム』は、主人公の相手の人生をかなり追い込む。稔はすぐに亡くなるという究極の追い込みをしたし。最後に流れていた『愛は勝つ』だけが、ハッピーエンドの兆し。

榊原の恋

これは、もうおしまいなのか?一恵が何か意味ありげな感じなのだが…一恵と榊原という組み合わせはアリなのだろうか?榊原が、映画村を辞めるということはあるのかな。そうなると、榊原のポジションが空くので、実はひなたの稼ぎが上がる可能性は無くもない。ただ、稼ぎはひなたに依存して、自分は時代劇俳優の道を進むということに、五十嵐は耐えられるのだろうかとは思う。

episode 089 (3月8日)

五十嵐、発散する方向が違う

鬱屈した思いを抱いて呑んでいるのに、自分の理想形と言える成功者が幸せそうに居れば妬む気持ちは分かる。分かるのだが…ダメだ。

オトナな破天荒将軍とコドモの五十嵐

破天荒将軍は、破天荒ではなくて、かなり温情のある人だった。一方、五十嵐は29歳なのにコドモだったということか。

一恵が榊原さんをケアしてる

榊原:バレてたいうこと?

一恵:バレバレです

榊原:はあ…おいしい

一恵:ありがとうございます

人を好きになるのはアホと言い切る一恵。一子の娘が言うからこその言葉。

五十嵐を負け犬扱いするひなた

家を飛び出して時代劇の世界に入ったはずの五十嵐。それが、結婚するには東京に戻るしか無いと言う。五十嵐も考えた上での話。それを一喝するひなた。夢を諦める言い訳に自分を使うなと言う言葉は強者すぎる。しかしこれが裏目に。強すぎるひなたの放つ光が、眩しすぎると言われてしまう。ええー?

ドラマなので、よく考えられた綺麗なセリフになっているが、現実だったらこの別れはどういう感じになるのかな。ドロドロしたものになるような気もする。

何言っても伸びないタイプの五十嵐

五十嵐は誉めてもハッパかけても伸びないタイプだったか…ひなたのできることは限られているな。

るいのできることと言えば…

現在のひなたと五十嵐の状況は、トランペットが吹けなくなった時のるいとジョーの関係に似ている。そうなると、るいがアドバイスするとすれば、"とにかく押せ"となりそうであるが、どうなるのだろうか。

リーバイスか…

色落ちしたるいのジーンズだが、これは履いて行くうちに白くなったのか?ひなた少女時代からるい履いていたが、このジーンズは何代目なのだろう。しかし、リーバイス履いてたのか…本物志向だな。NHKだからか、ラベルが、ほぼ剥がされているのも趣深い。

量販店の話

思ったより早く、家電販売の大型店の話が出てきた。「あかにし」は、どう生き残って行くのだろう。

episode 090 (3月9日)

別れを言われた翌朝からスタート

泣き疲れたが一睡もしてなさそうなひなたの描写から始まり、オープニング挟んで今度は道場の五十嵐を描写してくるの効く。五十嵐は私服から着替えず、道場の雑巾掛けをする。虚無蔵がやってきて、はなむけに虚無蔵の飴色になった木刀を渡す。これ、良い。虚無蔵の大部屋俳優の時間を全て記憶した木刀だから…多分。そして、なぜかそこにジョーが…え?何でそんなとこにいるの?普通に不審者じゃないか!

侍は己を知る者の為に死す

ひなたの部屋に貼られている、おそらくひなた自筆の書。これが今回のエピソードの鍵になるのかな。少しピント外れに見えるが、最近のひなたの五十嵐への接し方の基本のように見える。逆で五十嵐のひなたへの接し方か?それとも、これから生きてくる言葉なのかな?ラストの、五十嵐に買ってもらった風鈴をオモチャの刀で斬るようなアクションは、ここにつながる気はする。これが光明。暗闇でしか見えぬものがあるときて欲しい。既に一度、お姫様コンテストで五十嵐を斬っているからね。

この書の内容は、るいのジョーに対する接し方を表しているようにも思う。

トミーカメオ出演

アメリカにも行ったことになってる!レコードもCDもジョーは新譜出るたびに買っていたと。CDプレイヤーがないのに!レコードプレイヤーもないのでは?新譜の購入はるいも分かっているはずだが、何も言わなかったと。ここでそういうことを明かしてくるのか!それにしても、トミーが一発屋ではなく大成していたことが分かり良かった。レコードだけではなくCD、しかもソロCDなので、時代的に見て、大物ミュージシャンとなっているのだろう。良かった。動くトミーが見たいところだが、それは叶わないのかな。

ジョーの心理戦

ジョーが、トミーのCDを五十嵐に渡したままなのが良い。このような経緯のCDは捨てられないから、五十嵐は今後、ひなたと別れる道を選んでもそうでなくても、このCDを見る限りジョーのこと、ひなたのことを思い出すことになる。少し怖いジョーの仕掛け。

五十嵐とジョー

似た状況の人間だったからこそ、伝えられる思いということか。強すぎるひなたの放つ光が、眩しすぎると五十嵐が言ったことが、ここでつながる。五十嵐にとって、ひなた自身がひなたの道だったということか?しかし眩しすぎる道から、人は避けたくなるのかもしれない。一方のるいも似たような感じでひなたを励ます。るいとジョーも、今回も触れられていたが、一度こじらせているから、この展開は納得である。

トミーとモモケン

もう出てこないのかなぁ…どうなのだろう。どちらも消息不明の人間ではないので、いつ再登場してもおかしくはないという点はある。

episode 091 (3月10日)

2人だけの朝食

桃太郎もひなたもいない。しかもパンに目玉焼き、サラダと完全に洋食。桃太郎は部活の朝練として、ひなたは?仕事で朝ご飯食べてないのかな?まあ、連続テレビ小説始まる時間は通勤時間なのかな。

クリスマスエクスプレス

るいが5千円負けてと現実的なこと言っている、そんなシーンに流れるのは山下達郎氏の「クリスマス・イブ」。中の人深津絵里氏は1988年にJRのクリスマスエクスプレスのCMに出ていた。初々しい恋のCMを思い出させながら、「カムカム」のるいは、テレビの代金を値切っている。

時代劇シリーズが終わって行く中の映画村

お化け屋敷に次ぐ企画を榊原に聞かれるひなた。それに対し外国人観光客を引き入れることを言い出す。榊原の言うように目の付け所が良いな。起業家向きか?そう言えば、安子もるいも自立した起業家だった。確実にその血は流れているのかもしれない。物語はそっちに行くの?まあ、女性が自立して起業するのは朝ドラ定番とも言えるけれど…やはり五十嵐との続きが見たい。

ひなたは仕事で生きていくのか?

五十嵐のことは全く描かれなかった。どこに行ったのかさえ分からない。別れたらそういうものなのだろうが…そういえば、片桐さんの時はなんとも思わなかった気もする。観ている側の思い入れの違いだけかな。

英語を話せるるい

英語会話うますぎる。日曜会話程度やったら…とか言う人は、十分できる人。そこにつけこもうとするひなただが、断られるのは仕方ない。るいは回転焼の仕事が本業なのだから。しかし、英会話をずっと17年聴いてたとか言うのははひなたに対してと言うより、視聴者に対して反則。それは仄めかす程度で良いから描いておいてほしい。観ている方もビックリするから。何故ひなたが17年間るいが英語会話を聴いていたことに気づかなかったのかということにビックリだわ。いくらなんでもあり得ん。ひなたが小学校時代に少し始めて挫折したのがフラグなんてちょっと無理…。

英会話教室の営業の人

無茶苦茶それらしい人…というか、演技。こういう人がやってそうと言う感じに満ちあふれている。

桃太郎の野球自主トレとひなたの英会話自主トレ

交互に入れてくるのは、桃太郎の近いうちのレギュラー入りとひなたが英語を使ったビジネスをすることの対比なのだろうか…3ヶ月で英語がペラペラは無理だったというオチなのだが…。3ヶ月間終了した段階で柱の表示が最初は"APRIL"で、最後は"JUNE"となっていた。高校野球夏の大会予選が近づいている。桃太郎のレギュラー獲りの方はどうなったのかな?

考えてみれば、桃太郎は、刀をバットに持ち替えた侍で、虚無蔵の言うように日々チャンスが来るのを待っている。桃太郎は報われるのかな?「カムカム」の流れから見ると、ベンチ入りするがレギュラーは取れず、最終回に代打のみで最後の夏が終わるとかそう言うのになりそうな気がする。

聞けるけれど話せない

どういうアトラクションか聞かれていることは分かるが、英語で返せない。いくらか聞かれていることがわかるが、日本語で答えてる。え?聞けるようになっているではないか!聞くことができるならば、コミュニケーションの大事な1歩は踏み出している。虚無蔵の言うように鍛錬を続けるべきなのだが…しかし、お金が続くかな。

時代劇存続の危機

どう救うのだろう?外国人観光客を見込むと言っても、インバウンド景気まではまだまだ20年は必要だぞ?

クリスマスをあっさり通過している

算太が現れるとしたらここかと思ったのだが、来なかった。わざわざ、クリスマス、お正月という時間を描いたということは、算太はもう出てこないということなのかな?

英語学習の動機について

安子は純粋な知的好奇心、ひなたは幼少期は安子に、成人後もひなたに付き合う形だが、元々の読書好きからか、やはり知的好奇心によるものと思われる。一方、ひなたは明らかに自分への投資に見える。この違いの意味。

【今日のカムカムパワーワード】

"日常会話やったら…"(るいがひなたに英語力を聞かれての返答)

"日々鍛錬し、いつ来るとも分からぬ機会に備えよ。"(虚無蔵がるいにしたアドバイス)

るいは毎日ラジオ英会話を聞いていたから、突然の外国人客に対応できたと。この2つが見事に対になっている。美しい対比。

episode 092 (3月11日)

桃太郎、レギュラー獲り

7月20日って、予選ギリギリ…いや、3年生が予選に負けて新チームのレギュラーということか。そして時間は、75回夏の甲子園が始まる8月8日まで19日間飛ぶ。その間ずっと桃太郎はやさぐれていたということか。CDプレイヤー盗る時の桃太郎の表情ときたら、完全に盗人になってるし。

野球の練習に行ってない桃太郎

流石に気づくでしょ。練習着の洗濯がなくなって不思議に思わなかったのかな。仮にもるいはクリーニング店に勤務していたのに。それとも、学校で洗濯はしてるのか?そうだとしても、何かしら気づくでしょう。ひなたが17年間もるいのラジオ英会話に気づかなかったように、大月家、鈍感すぎる。ひなたと桃太郎もジョーがトランペット吹きだったことも知らないのかもしれない。

手っ取り早く英語を身につけたい

うーん、虚無蔵の言葉が分かってない。

しかし、その意味では、桃太郎はずっと頑張ってきた。しかし報われなかった。

遺伝する手癖

『あかにし』から音響機器を盗む。算太と一緒じゃん。算太は妹のためにラジオを盗み、桃太郎は姉のためにCDプレイヤーを盗む。なんだこの展開と思ったら…サンタクロースは出どころはともかく子供にプレゼントを持ってくる人だし、桃太郎は鬼ヶ島から宝を奪ってくる人だった。その意味で名は体を表していた。

振り返ってみれば、強引に英語持ってきたな

外国人客対応からのるいの17年という長きにわたるラジオ英会話聴取発覚と、ひなたの外国人客呼び込みのための英会話教室通い。唐突感アリアリというか、最終回を見据えて強引になってきた感はある。

金曜日のラストシーン

視聴者は、こんなん見せられて土日を待てということか。

しかし、トランペットを吹いたとして、ジョーが何を言いたいのか、ひなたと桃太郎は理解できるのだろうか。少なくともるいは分からないと話が頓珍漢になるのだが、どうなのだろう。

五十嵐

稔は死別、ジョーは結婚ときたので、五十嵐は、7年付き合った後別れて終わりというのもありそうなのだよなぁ。