Golden Time

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【カムカムエヴリバディ】第1週 1925-1939


いい感じに始まった。安子と共にこのドラマの主役となるラジオを上手い形で登場させている。

NHKラジオ ラジオで!カムカムエヴリバディ 2021年 12月号 [雑誌] (NHKテキスト)

episode 001 (11月1日)

活動写真風の始まり方。時代感と重厚さ、そして弁士口調の軽さ。そのあんばいの良さ。何かいい感じに見える。そしてその動画の中で主人公安子の生家と時代が簡単に説明される。流石のオープニング。

算太という兄の名前

算太…ダジャレでサンタクロースが使われているが、名前に「算」の字を使う意味は、やはりそろばんずくということか。酷いなと思ったら、算太の親の名前は「金太」だからなぁ、お金そのものか。さらに上の祖父の名前は「杵太郎」。御菓子司「たちばな」の大将らしい名前だが、初代大将らしいので、曽祖父はなぜ杵太郎という名前をつけたのだろう。ちょっと謎。

とはいえ、算太という名前の割に言動が打算的ではなく夢を追うタイプなところがちょっと良い。しかし、時代的には、好きなことしかしない生き方は許されない時代が近づいているという避けられない事実は怖い。

時代性というかなんというか

食べ物を扱うのにマスクをつけていないと気になって仕方がない。しかも素手で触っている。気になって仕方ない。これはコロナ以前ではどう感じたのだろうか。もはや想像できない程度にマスクをすることが「普通」になっている。とにかく、大勢集まっておはぎ作ったり、1つの机を囲んで大皿料理を皆で食べたりとか、当時というか2年前まで当たり前だっただろうが、気になってしまう。意図的にやっているわけでは無いだろうが。

episode 002 (11月2日)

祖父杵太郎は、あんこに甘くなれと念じると甘くなるとか非科学的なことを言っているが、これが旧世代の象徴となるのだろう。それに対して孫の算太がラジオを盗んできたり映画に影響を受けたり、こちらは新しいことへの興味が膨らんでいる。この対比。そして間に立たされる父金太。祖父、親、子3人が上手く役割を負っている。「作る人の気持ちがお菓子に乗り移る」と杵太郎はいつも言っているらしいが、その後にラジオでダンスする杵太郎が描かれるの最高。しかもそれが、杵太郎隠居に繋がる。これは驚異的な脚本。

episode 003 (11月3日)

赤螺の一人息子の大物感

荒物屋「あかにし」の息子吉右衛門。沢山の柏餅を前に、町の人に配れという。なんという大物感。帝王教育を受けているはずだが、母は家族3人だから3個で良いといい、父は好きなだけ食べろと息子に言っているくらいで、帝王教育ができるようには見えないから、誰が教育したのだろう。

ツイていない安子

戦争激化でパーマ禁止となり、父親の許可の有無関係なくパーマできなくなった安子はツイていない。しかし、神社でパーマができるようにと祈るって、安子は平和だ。

同級生雉真勇が立てたフラグ

戦争激化の話があった後、勇が野球をするシーンを映しながら、野球少年の夢は、高校野球に出場し、六大学野球で活躍することとナレーションが入り、

安子には、これといって夢と呼べるものはありません。安子はただ大好きな町で大好きな人たちと暮らす日々がいつまでも続けばいいと思っていました。

と続く。これ、フラグだよなぁ…勇、戦争に行くのだろうなぁ。安子の方は、大好きな町で大好きな人たちと暮らす日々が続けられなくなり、夢を持つことになるのだろう。第1週は、フラグに注意の週だから。

episode 004 (11月4日)

英語を始めた安子

テキストが無いとやはり厳しい。勇の兄稔は、テキスト持っているようだから、習熟速度には大きな差が出るだろう。ただ、分からなくても聞き書きで喰らいつく安子のスタンスは、今後の生き方を象徴するものだろうと推測。

軍服も作る雉真繊維

やはり勇は戦争に行くのだろうと思えるが、しかし戦争に行くのは稔の可能性も出てきた。跡取り稔が戦死で、勇が次期社長とかそんな感じもありそう。年齢的には2人とも可能性があるが、タイミング的には勇が大学生の時と太平洋戦争が重なるので、勇が学徒出陣で戦場に行くのではないだろうか。

雉真さんのところへの配達

会いたい気持ちの期待と会えない落胆。そうそう会えるものでは無いのが現実。しかしその帰路に出会う。こいつ運が強いのか、悪知恵働くのか、凄い引きだな。稔に家庭教師までやってもらうことになった。しかもテキストまで持ってる。運命は動き始めた…のだけれど、稔は帰省しているだけなので、束の間の幸せというやつだな。

稔の気持ち

稔は安子をどう思っているのだろうか。好きでないなら何でこんなに近づいてくるのか。安子の気持ちは分かりすぎるほど表現されているのに、稔の方はさっぱり何考えているのか分からない。稔の言動は、なぜ引かれるのか全く理由がないのに主人公に惚れる典型的なディズニーアニメの王子様に見える。

夢の話

稔、勇兄弟には夢があり、夢に向かって努力している。しかし安子は夢を聞かれて自転車に乗れることと、余りに短期的なことを言う。安子には長期的な夢がないと見せた後に、ナレーションが入る。

ささやかな甘い夢が安子の中に芽生えようとしていました

これ、単純に考えると稔との結婚ということになるが、まだまだ第1週。そういう考えはミスリードで、実際は別のことが「ささやかな甘い夢」なのだろう…と書いたが、全くそんな気がしない。

episode 005 (11月5日)

ラジオ英語講座聴取は日課に

安子は英語辞書を手に入れた。着々と英語の学習環境を手に入れる安子。夢はないと言いつつ、英語に惹きつけられている安子。

太平洋戦争が近づいている。1939年夏のようだから、あと2年と少々で真珠湾攻撃が始まる。英語はその時、敵性外国語となり、敗戦後ニーズが高まる言葉になる。安子の人生、どう見ても波乱を呼びそう。

夏祭り

察するきぬちゃんと、それをきっちり受ける稔。稔は察しているとは限らないところがミソ。稔はディズニープリンセスの王子ばりに感情というものがないので。

勇の格好

いつもオシャレ。良いとこの坊ちゃん感出てる。この格好であんこ屋の娘に次期社長の兄稔は似合わないと言われたら、確かにこたえるな。それを後ろめたく感じて「言い過ぎた」と言う勇。それだけで無く明日朝一番の汽車で帰ると伝える。悪者になれない勇。しかしやはりダメなやつだな。

それでもいつもの場所で待つ稔と、大阪への稔の出発前に自転車で向かう安子

何日待ったのかな。そして、自転車より走った方が早いのに自転車で向かう安子。

may i write a letter to you?

ん?一通しか書かないのか?

まとめ

第1週の5話の中にイントロとしての情報はたくさん詰まっていると言える。美味しいあんこでお腹いっぱいと言えるほど満足。